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〔ジロ〕左肩脱臼を乗り越えたコンタドールが貫録のマリア・ローザ獲得!

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観戦:JSPORTS 大会:ジロ・デ・イタリア2015 第21ステージ開催:2015年5月31日今年最初のグランツール『第98回ジロ・デ・イタリア』が閉幕した。全22チーム、197選手が、全21ステージ、全長3,481キロに挑んだ長丁場のレース。序盤第3ステージで周囲を凍り付かせたポッツォヴィーボ〔AG2R/イタリア〕の落車事故を皮切りに、多くのステージで痛々しい落車が相次いで発生した。大本命コンタドールも、第6ステージで落車の巻き添えを喰らい左肩を脱臼した。あの日の表彰式では、左腕を全く動かせず、マリア・ローザの着用を拒んでいた。だが、絶対優勝の強い決意のもと、痛みに耐えて連日過酷なステージを走破してきた。そして迎えた最終日第21ステージ。リタイアした35人を除く多くの選手が、完走を目指してミラノの街に現れた。ミラノ万博開催中の市内周回コースを、気持ち良い風を受けながら観衆に雄姿を披露した。個人総合優勝(マリア・ローザ)争いの最終結果は、優勝:アルベルト・コンタドール〔ティンコフ・サクソ/スペイン〕2位:ファビオ・アル〔アスタナ/イタリア〕3位:ミケル・ランダ〔アスタナ/スペイン〕優勝を決めたコンタドールは、3本指を作った両手を掲げゴールラインを通過した。 3本は、2008年、2011年(後に剥奪)、2015年の自身3度目のジロ優勝を意味する。左腕も高々と上げられるまでに回復し、落車の過去を忘れるくらいの貫録を感じさせた。ポディウムの頂点でも、両手を力強く突き上げて、マリア・ローザを着用した。曲調を変えて3回繰り返されたスペイン国歌吹奏。帽子を胸に当てながら、最初は優しい笑みを浮かべ、ウィンクもして聴いていた。 2回目のスローテンポな曲調になると、じわじわと感極まってくる。目が潤み、上を見上げたりして、大きく深呼吸を重ねていた。上位3人での歓喜のシャンパンファイトに続き、大量すぎるほどのピンクの紙吹雪、太い紙テープがド派手に舞う。 TV画面も一瞬、ピンク単色一色に染まるほどの覆い尽くされ様だった。次に個人総合優勝トロフィーが授与され、今度はゴールドの紙吹雪が舞った。観客ゾーンの花道ステージに進むと、ティンコフのチームメイト8人が登場。コンタドールを肩車し、全員でガッツポーズした。このティンコフ・サクソチームは、実はロシアのチーム。出場選手も、コンタドールがスペイン、他にイタリア3人、デンマーク、チェコ、ポルトガル、オーストラリア、ロシアという多国籍の9人チームだった。エースの勝利は、アシスト、チームの勝利である。国境を越えての団結力、微笑ましい讃え合いの姿に感動が込み上げる。今年の「ジロ」「ツール」のWグランツール制覇を宣言したコンタドール。まずは1冠達成。ツールも制覇すれば、昨年秋のブエルタも含め“3季連続制覇”の偉業も達成となる。次のグランツール『ツール・ド・フランス』は7月4日に開幕する。コンタドールを取り巻く総合争いの役者達が揃う激戦が今から楽しみです。

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